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何度も読みたくなる「イリュージョン」

ユーザー様がオススメする映画・本をご紹介します。

ネタバレ注意でお願いします。

タイトル

イリュージョン」 リチャードパック

あらすじ

翼をもって鳥のように自由に空を飛ぶことに憧れながら、ジプシー飛行機乗りをしている主人公。

ジプシー飛行機乗りの仕事は、お客様を数分間飛行機に乗せて飛び、お金をもらい、アメリカ各地を転々とするといったものです。

そんな彼の前に現れた、同じジプシー飛行機乗りで元救世主だというドン。

ドンは「救世主テキスト」というものがあり、訓練と思いがあれば空を飛ぶことも土の中を泳ぐ事もできると言います。

不思議な事を目の前で立て続けに起こされ、主人公は疑いながらもドンから救世主の訓練を受けます。

訓練を受けながら、アメリカ各地を転々とし色々な人々を飛行機に乗せ、その人々の生活や宗教に関わって行きます。

その中で、ドンが何故救世主をやめたのか、自由でいる事とはどういうことか、神様を信じる人々がどう行動したか等が分かってきます。

そして主人公にとってドンはかけがえのない友人になっていきます。

友人になりながら、ドンは自由であることを求めているのだけれど、どうしても人々の注目を集めてしまう事にも気付いていきます。

ネタバレ

ネタバレを読む

ある日、信仰深い町の農場でいつものように飛行機にお客さんを乗せていたところ、揉め事が起きてしまいます。

興奮する町の人々に対し、ドンはなぜか挑発的な言葉を発し、銃で撃たれて死んでしまいます。

ドンの不思議な力でなら、傷を治すことも可能であったはずなのに、ドンは死んでしまいます。

後日、また一人になった主人公の夢の中にドンが現れます。

生きる事も出来たはずなのに何故死んだのか主人公はドンに聞きます。

ドンは「退屈していたのかな」といった話しをし、また飛行機で飛び立って行ってしまいます。

感想

読み終わった後、何とかしたくてもどうにも出来ないというか、心が空っぽになったような感じになりました。

初めてこの本を読んだのは中学1年生頃だったと思います。

その後も何度も何度も読み返し、今だに時々読み返している本です。その都度違った感想を持ちます。

好き嫌いが分かれる本だとは思いますが、私にとってはとても大切な本になっています。