和歌山県は海・山・川と豊かな自然に囲まれたところです。
そのため、いたるところで、春は桜・秋は紅葉狩りと多くの人で賑わいます。今回は、数多くある「紅葉」のスポットの中から、地元に住む私のおすすめの場所をご紹介させていただきます。
和歌山の紅葉絶景スポット
高野山
歴史に文化、自然が凝縮された神秘的な場所で、弘法大師空海が修禅の場として仏教を開かれた聖地と言われ、世界遺産に登録されています。
多くの外国人観光客が一度は訪れたいという「天空の聖地」と呼ばれています。
たくさんの歴史的建造物たちが紅葉の中で、当時と変わらぬ風貌で、私たちを出迎えてくれます。
ここが「紅葉」スポットとして、なぜ有名かといいますと、蛇腹道と呼ばれる場所が時間差で紅葉してくれるので、紅葉狩りシーズンを長く堪能できるからです。
あたり一面紅葉が多いので、特に「東塔」付近はピンポイントにおすすめです。
今でこそ、私たちは山のふもとから電車やバス、自動車にバイクですいすい山頂まで登りますが、昔は舗装もされていない険しく長い山路を黙々と登られたそうです。
ここで、少し、弘法大師空海さまとお母さまのお話を書かせていただきます。
当時は、女性たちが高野山へ参拝することは固く禁じられていました。そこで、女性たちには高野山のおひざ元に位置する「慈尊院」や「室生寺」への参詣が許されたことから、そこはいつしか『女人高野』として親しまれるようになりました。
大師さまのお母さまも晩年はこちらで暮らされたそうです。ご高齢のお母さまを気遣って、大師さまご自身が、9回も下山して「慈尊院」へ会いにいったそうです。
きっと秋には、高野山の紅葉を愛でながら、ひたすらお母さまのお顔を見たい一心で長い道のりの山を下りられたのだと思います。
高野山を訪れられた際、どうぞ皆様、母を想い慕う息子のやさしさに紅葉を通じで触れてみてください。
秋が終われば、高野山には寒く厳しい冬が訪れます。雪が降ると、高野山への入山・下山は当時はとても厳しいものだったと言われています。
母と息子をつなぐ道が閉ざされてしまう前の秋という季節は、とても大切なものだったのかもしれません。
高野山だけでなく、ふもとも赤や黄色の紅葉が楽しめます。きっと親子で愛で、積もる話もしたことでしょう。
皆様も、大切な誰かと一緒に、この素晴らしい紅葉の風景を目に焼き付けに、和歌山「高野山」を訪れてみませんか?